売れている順番
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ぬしさまへ (新潮文庫) |
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価格:¥ 500(税込)
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【俺達の評価】 4.5点(5点満点)
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【俺達はこんな本も買っている】 ねこのばば (新潮文庫) |
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【俺達のコメント】
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01.
「しゃばけ」シリーズの第2弾。小編6部作。
長崎屋の若だんな「一太郎」が、知恵を効かせてさまざまな事件を解決する。まあ、ある意味江戸時代を舞台にした推理小説っぽく、また、妖(あやかし)が登場するファンタジー的な小説である。
軽い気持ちで読み進むことが出来、しかも、なんか、のんびり、ほのぼのとした気持ちになれる。
また、江戸時代の人々の生活も付加価値的に読み取ることができるのも良い。
02.
「しゃばけ」に続くシリーズ第二作。趣向を変えて短編集にしているが、相変わらず若旦那と御馴染みの"妖"達のユーモラスな掛け合い、江戸の風情が味わえる。
タイトル作「ぬしさまへ」は"妖"ならぬ人の中に棲む鬼を題材にした皮肉な作品。安楽椅子探偵を演じる若旦那は颯爽としている。「栄吉の菓子」は栄吉が作った饅頭を食べた隠居老人が亡くなると言う発端で大いに笑わせてくれるが、解決には無理があろう。最後の栄吉の哀感が印象に残る。「空のビロード」は若旦那の兄の松之助が主人公。犬猫連続殺害事件を発端にして、人間の持つ悪意と善意、生きる希望と宿縁を巧みな構成で描いた秀作。「四布の布団」は一人の人物の人生観に翻弄される周囲の人々の悲喜劇を描いた作品だが、やや単調か。「仁吉の思い人」は若旦那の御機嫌取りに伊達男(妖)仁吉が語る失恋話。仁吉の恋した"妖"と人との千年に渡る悲恋物語だが、一番辛かったのは...。最後のオチが秀抜。「虹を見し事」は若旦那が誰かの夢の中の登場人物となる幻想的な物語だが、その中で現実の厳しさを垣間見せる手腕は見事。
短編集とあって、一作々々作風を変えて読者を楽しませる工夫が感じられる。身体は相変わらず病弱だが、精神的に逞しくなった若旦那も微笑ましい。このまま若旦那の成長物語となるのであろうか。今後も楽しみな、ファンタジー時代劇。
03.
江戸時代を背景とした、鬼平犯科帖シリーズといった時代物は数点読み堪能しました。また、奇譚ものも嫌いではありません。それが合体して上質なエンターテインメントとなったのが本書です。花のお江戸の大商人の病弱な若ボンボンが妖怪に助けられながら難事件を解決するというものですが、なんともほのぼのとした語り口で、正月、お屠蘇気分で堪能しました。ファンタジーサスペンスというべき新境地を開いた1冊だと思います。特に、このシリーズは若い世代には大うけするのではないでしょうか。しかしじっくり読むと、若ボンボンの「もっと大人になって、人々の話を聞き逃さないようになりたい」という真摯な若者の気持ちが物語の伏線として書かれていたり、悲しいラブストーリがちりばめられていたり、著者のサービス精神にも感服しました。
04.
主人公の一太郎は、寝込みがちで体は弱いが、
頭脳明晰で江戸の町で起こる数々の怪事件を
名推理で解決したりしていく。
「しゃばけ」の続編であり、
さらにワールドが広がっていく感じで、
自分も吸い込まれていくような、とても
身近に感じてしまうくらい、情景描写も見事。
一太郎のお守り役の手代の一人、仁吉の色男ぶりも
描かれていて、一方で叶わぬ恋に身を焦がす様も
とても素敵だった。(「仁吉の思い人」の話)
時代を超えた素敵な恋物語がなんとも
ロマンチックで、ファンタジー要素もあれば
ミステリー要素もあり、
盛りだくさんに楽しめる一冊!
05.
人より並外れて体が弱い若旦那・一太郎とそれ故、人より並外れて過保護な父母や妖達が6本の短篇集の中で大活躍。
仁吉が貰った文の謎、栄吉の饅頭が発端の謎、などなど次から次に一太郎と妖らが「事件」を解決していくのですがただ単に最後は事件解決してあっぱれというわけではなく、事件が起きた裏の事情には必ず人間なら誰もが抱く「暗」の部分や悲しさ、やりきれない思いというのがあるのです。ヒョウキンにする登場人物達の中にもそれらが必ずあるのでこの作品はわかりやすい文章にしてあっても考えれば奥が深いと思います。
個人的には「空のビードロ」と女性としてせつなくなる「仁吉の想い人」がお気に入りです。
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