外交・国際関係


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拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)
価格:¥ 735(税込)

【俺達の評価】
4.0点(5点満点)
【俺達はこんな本も買っている】
アメリカの日本改造計画―マスコミが書けない「日米論」 (East Press Nonfiction #006)
【俺達のコメント】
01.  日本の未来はフィリピン、アルゼンチンどころではないのかもしれない。
「年次改革要望書」はかなり有名になってきたが、米国の一部の企業のために、公共部門の民営化がおこなわれている。郵便局や国鉄は特に問題なかったかもしれないが、他の部門、特に水道局とNHKの民営化はあぶないのではないか、「何事も過ぎたるは及ばざるが如し」という。
 弁護士の事情も日本と米国ではだいぶ違うようだ。法の考え方自体が、日本は欧州を真似たといっても、英国ではなく大陸なのだ。米国が世界でも特殊な国であることがよくわかる。
 とても勉強になった。
 そして、一言申し上げると、日本の保守層というのは完全にダメである。完全に脅されている。とくに下劣にも青少年の心理につけこんで、偏った保守意識を育成し、庶民をロボット化するか、奴隷化するか、支配欲の実現をまるでSFか漫画のように実行しようとしているようだが、とくにその道具や手続きとして、日の丸を掲げることや君が代を推奨しようとも、その思想の根幹はとても保守とはいえない実態がこの本を読めば透けて見える。

02. こんな早くから見抜いていた気鋭の若者が日本に存在した。
日本民族は年次改革要望書の意味をもっと理解しないといけない。
今は反米=左翼の時代ではない。
関岡さんあっぱれ!

03. 入っているメーリングリストで、必読書ですと書いている人がいて、他にも支持する人がいたので読んでみた。

くだらなかった。アメリカがアメリカの国益のために日本にいろいろな要求を突きつけてくるというのは、当たり前じゃないの。どこの国がそれ以外の要求をするのよ。そんな国があったらそっちの方が大変。

要求する側にも錦の御旗が必要で、アメリカが日本の構造的問題点をしっかり突いて来ていて、日本はそれが問題点ではないと十分な反論が出来ていないと言うだけのことだ。議論に負けてるのよ結局。

しかも、読み進むと、日本の談合も長い時間機能して来たのだから良いのだとまで書いてある。これには驚いた。百歩譲って指名競争入札制度を弁護することはできる。しかし、「談合が雇用を守って来た」なんて論理がどこで通用すると思っているのだろう。

そもそも、スタートに書いてある、「2x4 は地震に弱いのにアメリカの圧力で認めた」と言うのは大嘘。阪神大震災の時に、壁が構造材になる 2x4 は地震に強かったのだ。建築学以外にも突っ込みどころが満載。もう少し勉強してください。

国際標準の議論にしても、国際政治なんてこんなもんです。学問の世界だって、西欧が牛耳っている状況は変わらない。そんなものを著者の考える“正しい主張”でひっくり返そうとしたって、できる訳がない。研究者の世界では、英語で論文を書かないと評価されないという時点で、大変なハンディキャップを背負っている。じゃあ、日本国内では日本語で論文を書きましょうと日本の内部で申し合わせても何にもならない。

そして、後半はアメリカの社会と制度の批判が延々と述べてある。内容的には特に新しい視点があるわけでない。ある制度の悪口を言おうと思ったらいくらでも言える。少なくとも、制度の長所短所を比較しないと全然生産的ではない。

アメリカの日米構造協議での行動がすべて“正しい”とは全く思わないし、アメリカ合衆国にも問題点が沢山ある事は分かっているが、構造協議での指摘のうちで本来は改革しておかないといけない事がかなり含まれていたのは事実である。それが、“外圧”を通じてしか変革出来なかった日本の体制に対する批判を持たずに、アメリカの悪口ばかり言っても、ただの国粋主義+保守主義、にしか過ぎない。

04. アメリカ・中国・韓国はみな同じご都合主義国家。

といえどもやはりその中にも常識人がいるからそれらをバックアップして意識改革を促していないと。

しかし、日本の政府というのは御用聞きか!!

05. 正直、読む前は、何事も「ユダヤ人の陰謀だ」みたいに、根拠の乏しい(読んだことがないのでこう書いてはいけないが、ユダヤ人の陰謀については、根拠に乏しいという説があるので、こう書いた)ことがずらずらと並んでいる本だと思った。

しかし、読む進めるうちに、スティグリッツや、内橋克人さんの本に書かれている内容が、それ相応の根拠を持って書かれていることに驚かされる(なお、『年次改革要望書』はまだ見ていないので(近々見てみよう)、このような断言もいけないが、その他の本でも書かれていることなので、根拠を持って云々と書いた)。

「日本人自身の未来のために、日本人自身の頭で考え、日本人同士で意見をぶつけ合う」(p229)ことを目的としている本のため、とにかくアメリカなどのアングロサクソン的なものに対して厳しめに書いてある。本当にアメリカの陰謀は国民にとって悪いことなのか(p113の時価主義など、アメリカの主張にもなるほどと思うところがある)を自分で考えてほしいという願いもこめ、星1つ減らして、星4つ。

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